上手く人を伸ばせるようになる方法を知りたい。
そのように、人の伸ばし方を知りたい人は多いと思います。
人を伸ばすことが上手い人は、次のようなメリットを得ることができます。
・部下を伸ばすことで、できる上司だと思われる
・同僚の力を発揮させて、リーダとしてチームをまとめられる
・子供を伸ばして、才能を発揮させてあげられる
人を伸ばすのに必要なのは、褒めること・信じることです。
本記事では、なぜこの2つによって伸ばすことができるのかと、具体的な方法を紹介します。
上手く人を伸ばせるようになりたい人はぜひご覧ください。
・褒めることで人が伸びる理由
・褒める時のポイント
・叱る時のポイント
・信じることで人が伸びる理由
① 褒めることで人が伸びる理由
人を伸ばすのに大切なことは、褒めて伸ばすことです。
例えばあなたは、褒められた時と怒られた時のどちらの方がやる気が出ますか?
⭕ ここの部分が上手く書けていて良いと思うよ!
❌ ここ全然ダメだね、なんでできないかな…
ほとんどの人が褒められた時にやる気が出ると思います。
私達は褒められることで自信がつき、もっと上手くなろうとやる気がわいてくるのです。
褒めることによってやる気が出る理由は、褒められるとドーパミンが出ることにあります。
報酬をもらった時に出る脳内物質で、やる気を出す働きがある。
そのため、褒めるという報酬をもらうことでやる気が出てくる。
このような理由から、私達は褒められることでやる気が出て、より頑張ろうとするのです。
逆によく叱ったり怒鳴ったりする人がいますが、これは人を伸ばすのに逆効果です。
僕が高校の時、サッカー部で顧問の先生がよく怒鳴っていました。
バカヤロー、何でできないんだよ!
しかし、怒鳴られてやる気が出る生徒はいません。
そんな状況で練習を続けてもやる気は出ず、試合で勝つことはほとんどありませんでした。
また人は怒られることで、失敗を怖がるようになります。
そうなると自信をなくしていき、実力を発揮することができなくなるのです。
失敗を怖れると挑戦することが怖くなります。
しかし困難な目標に向かって挑戦することでしか、成長することはできないのです。
そのため、人を伸ばすには叱るよりも褒めることが大切なのです。
褒める時のポイント
人を伸ばすには褒めることが大切ですが、何でもかんでも褒めれば良いというわけではありません。
効果的な褒め方を知らないと、褒めても意味はありません。
ここでは褒める時のポイントを4つ紹介します。
褒める時はこれらのことを意識してみてください。
1.すぐに褒める
1つ目は、褒める点を見つけたらすぐに褒めることです。
後で褒めようとすると結局忘れてしまい、褒められなくなるかもしれません。
(今の良かったな。後で褒めよう…)
また相手も後で褒められるよりもその場で褒められた方が嬉しく、印象に残りやすくなるので、相手に与える効果も大きくなるのです。
褒めた部分が相手の印象に残れば、相手はその部分をより伸ばそうを努力します。
そのため、褒めるポイントがあったらすぐに褒めることを意識しましょう。
2.具体的に褒める
2つ目は、具体的に褒めることです。
褒める点を具体的に伝えることで、相手は褒められた点に自信を持ち、もっと伸ばそうとします。
逆に褒め方が抽象的だと、相手はどこが良かったのかが分からなくなってしまいます。
例えば、子供が苦手な教科を勉強してる時に、抽象的に褒めたとします。
❌ 頑張ってて偉いね。
しかし、これでは子供は何を褒められたか分からないので、せっかく褒めた効果が薄れてしまいます。
そのため大切なのは、褒める点を具体的に言うことです。
⭕ 苦手な教科でも諦めずに勉強できて偉いね。
具体的に褒めれば、相手に良かったポイントが伝わるので、子供は褒められた点をもっと伸ばそうとするのです。
(苦手なことでも頑張れば褒められるんだ。
他の苦手なことも諦めずに頑張ろう!)
また具体的に褒めることにより、相手をちゃんと見ていて、本心から褒めていることが伝わります。
それにより、相手のやる気を上げることができるのです。
例えば、プレゼンが上手くいった部下を褒める時も、
❌ プレゼン良かったよ!
とただ褒めるのでなく、
⭕ 資料も見やすかったし、内容も具体的で説得力があって良かったよ!
と具体的に良かった点を伝えた方が、本心から褒めてることが伝わるので、相手のやる気が上がります。
そのため、褒める時は良かったポイントを具体的に伝えることを意識しましょう。
3.本心から褒める
3つ目は、本心から褒めることです。
他人を褒めることで相手はやる気を出し、相手の才能を伸ばすことができます。
しかし、何でもかんでも褒めれば良いというわけではありません。
いや~今日のプレゼンも良かったよ!
何でも褒めると信憑性が低くなり、嘘だと思われるかもしれないのです。
例えば、自分の行動を何でもかんでも褒めてくる人をどう思いますか?
嬉しいとは思うかもしれませんが、信用がないし嘘くさいと思うはずです。
(嬉しいけど毎回褒められるし、本心から言ってなさそう…)
相手を伸ばすためにとにかく褒めようとして適当に褒めると、相手にもそれが伝わってしまいます。
そうなったら場合、相手にやる気を出させることはできないのです。
また毎回褒められるよりも、たまに褒められた時の方が価値が高くなり、相手はより嬉しく感じるでしょう。
そのため何でも褒めるのでなく、褒めたいと思った時に本心から褒めることを意識しましょ
4.結果だけでなく過程も褒める
4つ目は、結果だけでなく過程も褒めることです。
上手くできた時に結果を褒めることは大切ですが、よく言われるように重要なのは結果よりも過程です。
過程を褒めることで、例え相手が上手くいかなかったとしてもやる気を出させることができるのです。
例えば、子供がテストで良い点を取ったという結果を褒める親は多いと思います。
❌ テストで良い点が取れて偉いね!
しかし、頑張ってもすぐに結果が出るとは限りません。
そのため過程も褒めて、結果が出なくてもやる気を出させことが大切なのです。
⭕ 今回のテストは上手くいかなかったかもしれないけど、頑張って勉強できて偉いね!
過程を褒めることで、例え結果が出なかったとしても、次も頑張ろうとやる気を出させることができるのです。
また、過程を褒めることで子供は失敗を怖れにくくなります。
結果だけを褒めてしまうと、良い結果を出すことだけが大切だと考えるので、失敗が怖くなります。
(褒めてもらうには良い結果を出さないといけないから、失敗はダメなんだ…)
しかし、私達は失敗から学んでいくことで成長します。
そのため、失敗を避けて行動しないと成長することができないのです。
例え失敗したとしても、行動自体を褒めることによって、失敗を怖れないようになるのです。
上手くできなくても、頑張ったことが大切だよ。
よくできたね!
そうすれば、相手は失敗を怖れずに挑戦していくので、より成長することができます。
このように、褒める時は結果だけでなく過程も褒めることを意識しましょう。
以上褒める時のポイントを4つ紹介しました。
1.すぐに褒める
2.具体的に褒める
3.本心から褒める
4. 結果だけでなく過程も褒める
褒める時は、この4つのポイントを意識して褒めるようにしましょう。
叱る時のポイント
人を伸ばすには褒めることが大切ですが、時には叱ることも必要になります。
例えば、子供がいけないことをしても叱らなかったら、子供はしてはいけないことが分からなくなり、子供の将来のためにならないのです。
叱ることで、子供はしてはいけないことを覚えていきます。
しかし、多くの人が感情的に怒鳴ったり、長々と説教をして叱っていて、上手く叱ることができていません。
そのため、ここでは叱る時に大切なポイントを4つ紹介します。
叱る時は、これらのことを意識するようにしましょう。
1.叱る内容を具体的に伝える
1つ目は、叱る内容を具体的に伝えることです。
感情的に叱り、具体的な内容を指摘しない人は多いと思います。
しかし、これでは相手はどこを直したら良いか分からないので、改善することができません。
例えば上司に資料を確認してもらった時に、あいまいに指摘されても、どこを直せば良いのかが分からないため困ると思います。
❌ 全体的に分かりにくいから、もっと分かりやすくして。
しかし、具体的に指摘してもらえば、直すべき箇所が分かるので改善しやすくなるのです。
⭕ この部分の表現が分かりにくいからここを直してみて。
同じように叱る内容を具体的に伝えることで、相手は直すべき点を理解しやすくなります。
あいまいに叱る
❌ 相手はどこを直せば良いかが分からない
具体的に叱る
⭕ 相手は直すべきポイントが分かるので、次からは気をつけようとする
子供に叱る時も、この行動が駄目だと具体的に伝えることで、子供は理解し直そうとします。
(この行動をすると怒られるんだ、次からはこの行動はしないようにしよう。)
そのため、叱る時は具体的な内容を伝えることを意識しましょう。
2.叱る理由を伝える
2つ目は、叱る理由を伝えることです。
根拠もなしに、ただ叱るだけでは相手を納得させることはできません。
ダメな理由を伝えることで相手を納得させやすくなるのです。
例えば子供が勉強をしない時も、理由を伝えずに叱る人は多いと思います。
❌ 早く宿題をやりなさい!
しかしこれでは子供は納得しにくいため、行動させることが難しいのです。
そのため、なぜ宿題をやるべきかの理由もつけて叱ることが大切になります。
⭕ 勉強した方が知識も増えて、将来の選択肢も増えのよ。あなたには将来好きなことをして欲しいわ。だから、後で後悔しないように勉強をしなさい!
このように理由があった方が子供は納得するので、行動しやすくなるでしょう。
叱る時は理由も伝えることも意識しましょう。
3.相手自身に考えさせて行動させる
3つ目は、相手に考えさせて自分で行動を決めさせることです。
相手の立場になると分かると思いますが、行動を指示されて叱られるとその通りに動きたくなくなります。
次は~をするようにしなさい。
それよりも、自分で考えて決めた方が行動しやすくなります。
次は~するようにしよう!
子供の時を思い出してみてください。
勉強をやろう思ってたのに、親に勉強のことを聞かれると途端にやる気がなくなったと思います。
宿題は終わったの?
早く勉強しなさい!
私達は自分の行動は自分で決めたいと考えるので、他人に指示されるとやる気を無くしまうのです。
そのため、叱る時は相手の行動を相手自身に決めさせることが大切なのです。
次はどうしたら良いと思う?
また、答えを提示してしまうと相手の考える機会を奪ってしまいます。
そのため、叱る時は取るべき行動を相手自身に考えさせることを意識しましょう。
4.短く簡潔に叱る
4つ目は、短く簡潔に叱ることです。
叱り方が下手な人がよくやるのが、感情的になり言いたいことが分からずに叱ったり、説教のように何回もグダグダと叱ることです。
これでは叱る意味がなく、相手も直そうと思わないでしょう。
(早く終わらないかな。)
相手の立場になって考えてみてください。
グダグダと説教みたいに叱られても直そうと思える人は少ないと思います。
そのため叱る時は、叱る内容・叱る理由を短く簡潔に伝えるようにしましょう。
以上、叱る時のポイントを4つ紹介しました。
1.叱る内容を具体的に伝える
2.叱る理由を伝える
3.相手自身に考えさせて行動させる
4.短く簡潔に叱る
これらのポイントを意識して叱ることは、普通に叱るよりも面倒に感じると思います。
これらを意識して叱るのは面倒臭いし、単に怒鳴りつけた方が楽だし気分がスッキリする。
しかし、それでは相手のためになりません。
また、相手は直そうとしないので叱っている意味もないのです。
叱ること目的は、相手の行動を直すことです。
相手と自分自身のためを考えるなら、ぜびこれらの4つを意識して叱ってみてください。
褒めると、叱るはどちらが大切?
以上、褒める時と叱る時のポイントをお伝えしましたが、大切なのは両方のバランスです。
予想できてるかもしれませんが、褒める割合を多くした方が良くなります。
じつは「ポジティブとネガティブのフィードバックの最適割合」が科学的に証明されているのをご存じですか?
アメリカのコンサル会社の研究では、「ポジ6」対「ネガ1」の割合がベストという結論でした。
つまり、1回叱ったら、6回はほめろ、ということ。
圧倒的な「ほめ」重視で、日本の外資系企業でも、この傾向が、強まっています。
『引用元:世界最高の話し方|岡本 純子』
このように、褒める:叱る=6:1の頻度を意識した方が良いことが科学的に分かっています。
時には叱ることも大切ですが、私達は褒められることで自信がつきやる気が出ます。
そのため、基本的には褒めて伸ばすという考えが大切なのです。
また、中には褒めるのと叱ることのタイミングに疑問を持っている人もいると思います。
褒めることと、叱ることは同時にして良いの?
最近の考え方でが、褒める時と叱る時は分けたほうが良いとされています。
以前は『褒める → 叱る → 褒める』のように叱る前後に褒めると良いと言われてきました。
この理由は次の2つにあります。
・初めから叱ると相手の気分が下がるので、最初は褒めた方が良い
・最後に叱ると相手は嫌な気分で終わるため、もう1度褒めて終わった方が良い
しかし、最近では褒める時と叱る時は分けた方が良いと言われています。
・私達の脳はネガティブな事の方が覚えやすいため、一緒に伝えることで褒める効果を薄れさせてしまう
・同様に一緒に伝えることで、褒めることにより叱った内容も薄れてしまう
そのため叱る時は叱り、褒める時は褒めて、別にすることを意識しましょう。
これらのことを意識して、上手く人を伸ばしていきましょう。
② 信じることで人が伸びる理由
褒めることと同様に大切なのが、相手を信じて伸ばすことです。
信じることで相手が伸びる理由は、ラベリング効果にあります。
相手に『君は仕事をするのが早い』などのラベルを貼ることで、相手がその通りになるという心理学の効果。
つまり、相手に良いラベルを貼ることで、相手を伸ばすことができるのです。
そのため、相手を信じて相手にできるとを思わせることで、相手を伸ばすことができます。
例えば部下のを伸ばしたいなら、才能を信じて部下にできると思わせるのです。
部下にできないと思わせてしまうと、部下は自信をなくしていき、チャレンジしなくなります。
(僕には能力がないから、無理だ…)
そのため部下を信じることで、部下のやる気を出させることができるのです。
相手の立場になってみれば分かると思いますが、上司にできると信じてもらえたらどう思いますか?
君は能力があるから、このプロジェクトも絶対成功させられるよ!
きっと自信がわき、期待に答えようと努力するでしょう。
そのため、大切なのは相手の才能を信じることなのです。
子供の教育でも、子供の才能を信じることは大切です。
子供の才能を上手く伸ばせる親は、子供に能力があることを信じ、それを伝えています。
⭕ あなたは頑張り屋さんだし、諦めないから頑張れば絶対上手くできるようになるわ!
そうすれば子供は嬉しくなり、ますます頑張ろうと行動するでしょう。
逆にダメな親は、子供が上手くできない点をあげて失望を伝えてしまいます。
❌ どうしてこんなこともできないの?
そうすると、子供は自分には才能がないと思うようになるので、自信をなくし次第に行動しなくなります。
子供に才能があっても行動しなければ上達せず、才能を発揮することはできません。
そのため、子供を信じて行動させることが大切なのです。
特にしてはいけなのが、子供を他人と比較することです。
❌ Aくんは上手くできてるのに、何であなたはできないの?
他人と比較することはデメリットしかありません。
性格や環境も違うのに、他人と比較することは意味がないよ。
自分が上手くできても、自分よりうまい人は必ずいます。
そのため比較しやすくなると、劣等感に悩みやすくなるのです。
これらから、比較して才能を信じないのでなく、相手を信じて才能を発揮させることが大切になるのです。
相手を信じれば、相手は自信を持って行動を増やすので、段々と上達していきます。
ほどんどのものは回数を増やして、続けることで上手くなっていきます。
例えば料理もそうです。
妻が料理が苦手だとしても、上手くなることを信じれば料理を作ることに自信を持つので、もっと料理をするようになります。
結果、料理を作る回数が増えていくので、段々と上手くなっていくのです。
勉強やスポーツなども同じで、上手くなるためには練習を重ねる必要があります。
そのためその人ができることを信じ、自信を持たせて続けさせることで、才能を伸ばすことができるのです。
相手を伸ばしたいなら、相手を信じてあげることを意識しましょう。
まとめ
本記事では、人を伸ばすには褒める・信じることの2つがが大切な理由を紹介しました。
褒めることと、信じることを意識すれば、部下や同僚、友達や子供など身近な人の才能を伸ばすことができます。
人を伸ばしたい方は、ぜひ今回紹介したことを意識してみてください。